はじめに – ブログ概要・運営方針

自己紹介

はじめまして。Phantomです。

このブログはエホバの証人(JW)の信者となった母により2世として育てられ、
成人後間もなく独立を期に自然消滅をした男性による、社会学的ブログです。

当然ながら
エホバの証人およびものみの塔聖書冊子協会は唯一真の宗教などではなく、
人間にとって、また社会にとって害悪となるカルト宗教である
というスタンスでおります。

昨今、アメブロを中心として元JWブログが隆盛しています。

そのほとんどはJWに対し批判的なものであり、組織の悪い点をあげつらったり、自らの辛い体験を綴ったりしている様子がうかがえます。

個人的には、脱会直後はさまざまな面で不安や憎しみなど、自らの内なる悪感情と闘わねばならないため、ブログを用いて自分の気持ちを叫ぶことは癒やしを得るうえで必要なことであると考えます。

しかし、それだけでは自分の中の「JWだった」という部分を消化、つまり根本的に解決するには至らない人も大勢いると思うのです。

このブログのコンセプト

自分自身の経験から言っても、脱会後ある程度の期間は、晴れない気持ちや負い目のようなものを抱えながら一般社会人として生きていかざるを得ません。

特に2世(この表現は親が信者であるという意味ですので、3世以降も含みます)は一般社会の中で生活した経験に乏しい人が多いため、消化に時間がかかる人が多いでしょう。

では、「消化」するためには何が必要か?

それは人それぞれである、というのが答えとならざるを得ません。
どのような形にしろ、自分の中で納得しなければ解決しない、正解のない問題だからです。

ですから、このブログで綴ろうとしている情報はあなたにとって無意味かもしれません。
しかし、もし脱会したあなたが以下のように感じているなら、少しは助けになるかもしれません。

・もう宗教はこりごりだ
・神がいるかどうかは、正直わからない
・自分の苦しみにはどのような意味があったのかを知りたい
・JWの思考から離れた立場から世界を見てみたい

私が感じていたことそのものを列挙しました。

つまり私は無信仰者ですが、
JWをやめても信仰は持っているつもりだという方も、
もし以下のように感じているなら少しは参考になるかもしれません。

・キリスト教の信仰は維持したいが、どの教派へ行けば良いかわからない
・キリスト教の神のことしか知らないので、他の宗教についての知識も得たい
・日本の伝統的な信仰による祭礼・式典に参加したいがJW的良心の呵責を覚えてしまう
・信仰は持っているが、他の宗教を訪ね歩いているうちにまたカルトに騙されそうだ

もし信仰心が少しでも残っているならば、今後の身の振り方というのは大きな問題です。

どこかの教団に属してそれであなたが救われるならそうしても良いと思いますが、
エホバの証人という傷にしっかりとした始末をつけずに疑念を払拭できないまま別の教団に関わると、
カルト宗教を渡り歩くヒッピーになってしまいかねません。

というわけでこのブログは「社会学的にエホバの証人を読み解く」というコンセプトで書いていきます。

このブログのアプローチ

社会学とは、社会現象の実態や、その現象が起こる原因のメカニズム(因果関係)を解明するための学問です。

「エホバの証人」問題を世界の中で起きている社会現象のひとつとして科学的に捉え、その意味を探ることが目的です。

よって、ここでは敢えて既存の宗教に出てくる神仏といったものは初めから存在しないという前提で宗教を見ることで、その隠された真実の姿をあぶり出します。

歴史上の古代ユダヤ、米国とキリスト教、キリスト教とエホバの証人、そして日本におけるエホバの証人、日本古来の信仰とエホバの証人など、マクロ(巨視的)の視点からエホバの証人を読み解きます。

現状、ブログの世界ではどうしても個人、家族、会衆、日本支部、日本のJWといったミクロ(微視的)の視点から綴るものが中心となるため、それと逆のアプローチをします。

とは言え、それほど肩肘張った堅苦しい内容にはしないつもりです。気楽に読んでいただければと思います。

よろしくお願いします。

各テーマの概要、テーマ別の記事一覧、シリーズ記事の目次は以下にまとめてあります。

このブログの注意点

お断りですが、
「敢えて既存の宗教に出てくる神仏といったものは初めから存在しないという前提で宗教を見ることで、その隠された真実の姿をあぶり出す」
と書いたとおり、

信仰者の方にとっては不愉快な記述が出てくるかもしれません。

当ブログは科学的に宗教を考察することを目的としていますが、
科学と宗教は決して対極にあるものではないという立場を取ります。

宗教と科学の共通項は、人間がいつの時代も抱く普遍的な願望を達成することです。

それは「長生きしたい」「幸せになりたい」といったわかりやすい願望であったり、

「生と死とはなにか」「人間が生きている意味はなにか」
といった疑問への解答であったりします。

これらの点において、
宗教は実現するために必要となる具体的な根拠を持たない願望であり、
科学はそれを持った願望であると言うことができます。

つまり、人間が目指すものはどちらの手段をもってしても、
結局のところは同じであると言えます。

ですから、神や聖書といった神聖なるものを貶めるような書き方だと感じられることもあるかもしれませんが、
無信仰者にとって無意味な存在にも意味を持たせるためのプロセスである、
とご理解いただければ幸いです。

また、当ブログは宗教史の延長線上に位置するエホバの証人について、
様々な宗教の中の一つとしてのエホバの証人について理解することを目的としているため、
聖書の内容、各国の歴史、宗教史、教義などについてのアウトラインを多数記述していきます。

しかしそこが本題ではないので可能な限り簡潔に説明を書くつもりですが、
その分詳しい方にとってはざっくりしすぎていて乱暴な説明と感じられるかもしれません。

しかし、ここで書くことはあくまでも入り口に過ぎません。

それぞれの要素についてもっと詳しく知りたいと思われた場合は、
ぜひご自分でその先へ進まれることをおすすめします。

このブログの運営方針

また、当ブログの運営方針を以下に列挙しておきます。

・ブログトップ、各記事ともにリンクフリーです。報告なども不要です。

・コメントフリーですが、十分にお返事が返せないかもしれません。ご了承ください。

・もしレスが欲しいという場合は、メッセージもしくはTwitterのDMにてどうぞ。

・ブログはカタめですが、普段はTwitter(@PhantomFIV)でくだらないつぶやきをしています。良かったらこちらでも気軽に絡んでください。

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